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昭和46年 厚さ約5cm ゆうメール・レターパック規格外 部数は少なそうです。資料用にもいかがでしょうか。
下学集古写本の索引の製作・出版を、中田祝夫先生からおすすめ頂いたのは、昭和四十年七月九日に先生のお宅にうかがった折のことである。東京教育大学に卒業論文として「下学集諸本の研究」を提出して以来、私はし
ばらく下学集から遠ざかっていたので、はじめは、どうしたものかと迷っていたが、先生の励ましを頂いて、と もかくお引き受けすることを心に決め、そのむねをお伝えした。上記の日付けは、その出発の記念のはなむけと して下さった「色葉字類抄研究並びに索引」に、先生がしたためられたものである。
それから、まず、底本とすべき写本の選定にとりかかったのであるが、これは卒業論文執筆の時に、多少なり とも古写本の調査をしていたので、善本と目される本の候補を挙げることには、さほどの困難はなかった。しか し、他方、出版の許可が得られるかどうかという問題もあって、結局、最終的に残った諸本の顔ぶれは、必ずし も、当初考えた通りのものではなかった。したがって、底本の選定結果については、私自身、決して満足のでき るものではなかったが、ともかく、手のつけられるところから始めることとし、「古辞書の研究」において示された下学集古写本の三大分類説の各類にわたって収めるということを、基本的な条件とした。
索引の体裁については、当初、「五本対照改編節用集」の如き、漢字表記を中心に、諸本の読みがな・注記の状態が、一目瞭然となるような形式を念頭において、カードの試作をしたのであったが、非常に煩雑を極めるこ とがわかり、その後の、数度に及ぶ中田先生との協議の結果、何段階かの改変を経て、いまここに見るような形 に落着したのである。
下学集
かがくしゅう
著者は「東麓破衲 (とうろくはのう) 」の自序があるが未詳。2巻。文安1 (1444) 年成立。刊行は遅れて元和3 (1617) 年。意義分類体の辞書。室町時代の日常語彙約 3000語を天地,時節など 18門に分け,簡単な説明を加えたもの。その主要目的はその語を表記する漢字を求めることにあった。室町時代のみならず江戸時代にも盛んに利用され,その写本,版本はかなりの数に上る。類似の性格をもつ『節用集』に影響を与えているとみられる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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